製品に関するご注意

革製品に関するご注意

素材ごとの性質や注意点など詳細は下部にまとめてあります。
ハンドメイド商品ということを認識した上でのご購入をお願いします。
防水の加工はしてありますが、革という素材の性質上、水濡れにはとても弱いです。
全て手作りの為、縫い目の乱れや革本来の歪みなど同じ商品でも違いが発生します。
天然素材のため、柄の出方などはそれぞれに異なりますので追加制作やオーダーメイド製制作の場合には全く同じものを作ることは難しいです。
大きな傷などは避けて使っていますが、細かいシワや傷などは必ずありますので、ご了承下さい。
アウトレットなどで出品しているものを含め、経年の色変化や細かい傷など革本来の性質由来の差異がありますので神経質な方や合皮のような質を求める方はご遠慮ください。
制作している商品にはすべて刻印が入っています。
刻印なしのものをご希望の方はご遠慮ください。
商品写真はできる限り実物の色に近い形で撮影しておりますが、お使いのモニターやスマホなどの閲覧環境によって実際の商品と色に誤差がある場合があります。

保管・メンテナンスに関して

当工房で使っているメインの素材はヌメ革です。
ヌメ革はタンニンで鞣したもので、経年変化が楽しめる素材として人気です。
反面、状態の変化が起きる素材でもあり、保管の方法によって様々な変化が起きます。
革は日焼けをするため、直射日光が当たる場所や、明るい場所に長時間放置すると当たっている面だけ焼けてしまうことがあります。
また、全体が焼けずに明らかにムラになってしまう場合もあるためご注意下さい。

ヌメを染色しているものに関しては色止め加工、防水加工をしています。
あくまで撥水ではなく、軽い防水の仕上げ剤のため多少の効果ではありますが。
色落ちの少ないアルコール染料を使っていますが水が浸透すると色がにじんでしまうことがあるためご注意ください。
また、色に青が入っている場合は経年変化で青が抜けてしまうことがあります。
地のヌメが経年変化で色濃くなるのに加え、青が抜けた色で緑に近づいてきます。
日焼けに関しても同じように焼けますのでご注意ください。

湿度がきわめて高い場所に置いてしまうと革が湿気を吸ってよれる場合があります。
乾燥しすぎる場所では脂が抜けてしまいバサついてしまいます。
オイルをメンテナンスで使う場合は溶剤の少ない(または入っていない)ものを使いましょう。
基本はピュアホースオイルやニートフットオイルを使います。
表面をブラシや柔らかい布などで軽く拭いてからオイルを塗って乾燥させます。
ワックスを含む素材や、クリームを使う場合は乾燥後に磨くことで艶がでます。

有機溶剤を含むクリームなどを使った場合、艶が失われる場合があります。
磨くことで艶が戻る場合もあるため製品の注意書きなどをよく読んで使用してください。

修理・補修に関して

使用後に糸などが擦れてしまう場合や、金具が摩耗してしまう場合があります。
そういった場合は預かり修理が可能です。
使い方次第では長持ちする場合もありますが財布などの毎日使うもののボタンや金具は摩耗が早かったりもするため、いずれは交換が必要になります。
金具の交換は分解が必要なものや、革のパーツ交換などが必要なものなどがありますので修理の程度によって料金などは変わります。
事前にご連絡ください。

素材ごとの注意点

牛ヌメ、豚ヌメ、その他ヌメ

経年変化が楽しめる反面、とても焼けやすいので日光など強い光には注意が必要な素材です。
更に使い込んでいくと表面の汚れや手あかなどがたまり水濡れが直接的なシミにつながるため水濡れにも注意が必要です。
場合によっては室内の蛍光灯の緩やかな光でも焼けるという人もいるため、保管は箱に入れるか遮光できるものに包んでおきます。
脂が抜けてきたら動物性のメンテナンスオイルやクリームなどを塗ります。
表面からとても吸収してしまうため、液体はシミとなって残ってしまうためご注意ください。

雨や汗なども変色の原因になります。

ヌバック、スエード

表面をけば立たせてあるため、防水加工などが施されていないものがほとんどのため水濡れには注意が必要です。
靴などは撥水スプレーがあるため、撥水加工ができないわけではないです。
素材の性質上細かいゴミなどが付きやすいので、ブラシなどを使ってこまめに掃除をしたりします。
メンテナンスはスエード素材に使えるクリームなどがあります。

コードバン

とても艶があり滑らかになっていますが、傷がつきやすいです。
うっかりひっかき傷などが一番多く、へこみなども多いです。
メンテナンスはオイルやワックス、クリームを塗った後に乾いたら乾いた柔らかい布などで磨くようにします。
この時、繊維が硬い素材だと細かい傷がついてしまうので注意が必要です。

ブライドルレザー

表面にワックスが浮き出している独特な素材ですが、素材により品質がまちまちです。
一般的には白いロウはふき取っても問題ないので、完全に磨いてコードバンのようにツヤツヤにして使うという人もいます。
ヌメ革ですが、通常のヌメと違い多量のワックスを含んでいるため防水撥水と汚れは付きにくいです。
しかし、ヌメはヌメなので脂が抜けてきたときにはメンテナンスが必要です。

爬虫類革などエキゾチックレザー

レギュラーで使う素材と違い、現地で野生の個体を捕獲して食用にした残りの副産物がメインのため、野生下での怪我や傷などが無数にあります。
養殖個体の場合は綺麗なものもありますが、基本傷があることが多く、それを活かす使い方をする場合もあります。
大型の哺乳類に噛まれた歯形や爪の形などが残っている個体も珍しくはありませんが、大半は治癒跡になっていることが多いです。
当工房で扱うエキゾチックレザーは、生前の傷などはそのまま味や革の個性として活かした作品を作るように心がけています。

通常の素材と違ってウロコやシボがあったり独特の質感が多いですが基本はタンニン鞣しになっているものであれば注意点は牛や豚と同じです。
牛や豚用のメンテナンスで使うオイルを使うとオイルの濃度が強すぎてオイルが乾いていく時に乾燥しすぎてひびなどが出てしまう(といわれている)ため、専用のクリームやスプレーなどが販売されています。

ヘビ

ウロコが剥がれますか?という質問が多いですが、基本ウロコがポロっと取れる事はありません。
下地の部分にくっついていてペラペラしてる部分は使っている間に保湿されすべて生えている方向に寝てきます。

オーストリッチ

独特の模様であるクィルマークは羽毛を引っこ抜いた後なので、言い方を変えれば穴です。
なので、少なからず毛穴の真ん中には穴があることがあります。

サメ

捕獲の時点でモリを刺すため、大体のサメ革には銛穴があります。
更に言えばイメージの通り獰猛で狂暴な生き物のため、ほかの生き物と戦った傷がたくさんあります。
細かい傷が多いので黒や茶など目立たない色に染められていることが多いです。

ワニ

とても硬い部分があるため、無理に折り曲げたりすると割れる可能性があります。
大きければ大きいほど生き延びるために戦った傷が深く残っています。
小さな傷は必ずついていると思っても過言ではなく、大体はそれを目立たなくするため鞣しの段階で黒や茶など暗い色に染めてあることが多いです。

リザード

ワニと同様に大きければ大きいほど、体に大きな傷などが多く入ることが多いです。
基本爬虫類系のメンテナンスクリームなどで対応が可能です。